バラって誰にでも好かれるお花ですよね。アレンジに数本、添えるだけで、パッと華やかになり、品種によっては、香りも個性的なものがあるので、プレゼントにも喜ばれるお花です。
バラは、世界的にも最も多く生産されているお花だと言われています。日本では、キクに次いで2番目に生産が多いと言われているお花です。生産も多くされているわけですから、花屋に行けば一年中、見かけるお花でもあります。
それほど、みんなに親しまれているお花なのに、庭でバラを育てようと思ったら、意外と手が掛かるお花で難しいんですよね。フラワーアレンジメントとして切り花になってしまったバラも水揚げが難しく、なかなか扱い方が難しいお花です。
しかし、フラワーアレンジメントの教室では、限られた時間内に綺麗に作品にして、生徒さんに家に持ち帰っていただくという目的があるので、「今日はバラが元気なくって~」と言って、そのまま元気のないバラで作品を作っていただくのは、申し訳ないお話です。そこで、バラが短時間で元気になる方法、少しまとめてみました。
フラワーアレンジメントの教室で扱うバラの状態が悪くなる原因
フラワーアレンジメントの教室で扱うお花は、花の仕入れ方によって状態は変わってくると思います。一番安全な状態は、使う直前に花屋から仕入れて使うことができれば、何も問題はないと思いますが、花屋で仕入れるとなるとかなりの費用が必要になります。
仕入れ値を抑えるために皆さん色々な方法で苦労されていると思いますが、さて、いざ教室で使おうと思ったバラの水揚げがあまりに悪かったら、焦りますよね。最初からベントネックの状態だったら、かなり、がっかりです。
収穫されて自分の手に届くまでに何があったのか?・・・・考えてしまいます。バラを50本仕入れたとしてもそのうちの1~2本は、元気がない状態のバラがあります。バラの状態が極端に悪くなる原因には、やはりバクテリアの繁殖です。
バクテリアなどの細菌が切り口部分で増殖すると水を吸い上げる役割の導管部分が詰まってしまいます。それによって、花まで水が届かない状態が続くことでバラの元気がなくなってしまいます。
また、バラには、たくさんの葉が付いていることが特徴です。実は、この葉っぱの裏から水分が蒸発してしまっているのも状態が悪くなる原因の一つです。
フラワーアレンジメントの教室で扱うバラの水揚げどうする?
バラの水揚げと言えば、良く知られている方法に「切り口を焼く」という方法があります。これは、ガスコンロなどで切り口を焼いて、炭化した状態になったら素早く水に浸す方法です。この方法で水揚げをするとかなりの時間がかかります。また、近くにガスコンロってない場合が多いので教室では、なかなか無理な水揚げ法かもしれません。
花の水揚げ法については、以下の記事も参考にしてください。
フラワーアレンジメントの教室にとって夏は敵!できる対策は何?
そうすると限られた時間で、できる範囲の水揚げをしなければなりません。花の状態を見て、花びらが茶色くなっているとか茎が腐っている状態でなければ、何か処置してあげることで、必ず水揚げが可能です。お花だって、水を欲しがっていることに間違いはないんです。
一番は、バラから水分を奪ってしまう原因となる葉は、できるだけ落としてしまいます。私の場合は、状態を見て、すべて落としてしまう時もありますが、一番上2枚だけ残して落としてしまうこともあります。
これは、生徒さんに渡すときになるべく申し訳ない状態で渡したくないからです。バラから葉を取ってしまった理由は、生徒さんに伝えます。そうすることで、生徒さんにも勉強になります。
また、その日に作るフラワーアレンジメントの大きさなどを考えて最低限の長さにカットしてしまいます。そうすることで、切り口に繁殖したバクテリアを取り除けますし、花からの距離感が短ければ水揚げも早く上がり、短時間でバラが元気になります。また、しっかり水が上がるまでは、花まですっぽり空気に触れないように新聞紙などに包んで、静かに深水の中に入れておきます。
新聞紙に包むことで光が当たらない状態を作ることができます。それによって、バラの花の蒸散を防ぐことができます。大抵は、ここまで行って、1時間ほどで状態が悪かったバラも元気になります。
出席してくださる生徒さんは、「今日は、どんな作品になるだろう!」とワクワクしてお越しになります。できるだけ、良い状態のお花で気分良く作品を作っていただきたいですよね。
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