「花のある生活って素敵だな」と思ったことがきっかけで、フラワーアレンジメントを習い始めると言う方は多い様に思います。私の場合は、習い始めてから更に花が好きになり、資格を取り、インストラクターとしてお仕事をすることになりました。
花の世界へのあこがれもありましたし、フラワーアレンジメントの資格も案外スムーズに取れてしまって、何も悩むことなくインストラクターになった感じです。
悩まずに行動してしまったので、後々、苦労することになるんですが、ま~私と同じように感じている方は多いのではないかと思いつつ、フラワーアレンジメントの教室運営について思うことをお伝えすることで、同じように悩まれている方の癒しの場になれればうれしいと思います。
フラワーアレンジメントの先生の仕事で大変なこととは
「フラワーアレンジメントの先生って2時間程度、レッスンすれば収入になるんだから良い仕事よね~」と思っている方がいらっしゃったら、それは、大きな勘違いです。私も最初は、花のことだけ考えて、しゃべるだけで、収入になるんだったら良いな~なんてお気楽に考えていましたが、いざ、自分で仕事にしようと思ったら大変でした。
意外にも花以外のことで時間を取られることが多くて、ヘナヘナになったこともあります。
- 教室を開催するための会場がなければ実現できません。
- 必要な人数分のお花を継続的に仕入れる状態が必要です。
- 生徒さんも継続的に出席してくれなければ続きません。
- レッスン内容の組み立てや話す内容。
- 収入のこと、費用のこと、利益のこと、税金のことも。
花以外にもこれらのことを考えたり、計画したりすることは、かなり時間が取られます。生徒さんが安定した人数で出席してくれる状態になると、準備も楽になってくると思いますが、会社の立ち上げと同じように、軌道に乗るまでは、大変なことばかりでした。
私は、フラワーアレンジメントの教室を東京都内で始めて10年近くになります。最初の頃、一番大変だったのは、集客です。まだパソコンの知識もなかった時で、とにかく、チラシを作ってポスティングの日々でした。
一日中、一週間歩き続けた時がありました。電車の駅で数えると3駅から4駅ほど先の住宅街までポスティングに行きました。そのうち、毎日のポスティングも辛くなり、一日おきに行ったり、一週間に3日とか。生徒さんが安定するまでは、ひたすらポスティングの日々でした。
今、思うと本当に頑張ったな~~と自分でも思います。10年経った今は、ほとんどポスティングには、行かなくなりましたが、あのころもう少し、パソコンの知識があったら、少しは、楽ができたのかもしれない・・・・と思うことがあります。
一方でそれほど苦労して集めた生徒さんですから、私には、宝ものみたいなものです。10年経った今も通い続けていただいているのも、あのころ、ポスティングを頑張ったからだな~~と思うこともあります。
その時代に比べたら今は、更にネット環境も良くなって、様々な地域の人とつながることが可能になりました。きっと、今、フラワーアレンジメントの教室を立ち上げようと思ったらそれほど集客は、難しくないかもしれませんが、やはり、一番最初に、力を入れて頑張る部分は、集客なんだと思います。
会場が決まっても、花の仕入れが可能になっても、大切な生徒さんがいなければ、成り立たない仕事ですからね。
フラワーアレンジメントの先生に何を求めて生徒さんは習いに来るのか?
フラワーアレンジメントの教室に来るんですから、皆さん、花が好きでフラワーアレンジメントのことを知りたくて集まってくる方が多いです。しかし、毎回、毎回アレンジメントを教えて、作る関係だけでは、生徒さんは継続的に、出席するようには、なってくれません。
生徒さんには、「アレンジメントを作る」他にプラスアルファがないと継続して来てくれるようにはならないです。最初、私はそこに気付かなかったんですが、教室を継続するようになって、だんだんと理解できるようになったことです。
生徒さんが一番うれしいことって、自分が作った作品を家族に褒めてもらえることが一番うれしい様です。特に、私の教室に来てくださっている方々は、主婦の方がほとんどです。
フラワーアレンジメントを習おうと思ったきっかけを聞いてみても、「ご主人の為に花を飾って癒されてほしい」とか「娘の結婚式のブーケを作れるようになりたくって」とか「花を飾ることで、お姑さんに喜んでもらいたくって」とか。
皆さん、家族の為に家に花を飾りたいという方が多い様です。ですから、その目的が達成されたときは、とっても嬉しい様ですよ。
そういうことなんですよね。花の世界に限らず、何かを頑張って、誰かに認めてもらって、喜んでもらうことって、人間として生活していれば、誰もが望むことだと思うんです。特に、大人になると、褒めてもらうことって少なくなりますよね。
子供の頃は、両親に褒めてもらうことができたけれど、大人になって、家族ができて、子供が成長してとなるといつの間にか、褒めてもらうことがなくなり、褒めてあげる立場に変わっているんですよね。
だから、花を通して、誰かに褒めてもらうことって、一番「通っていてよかった」と思うようです。継続的に通って来て下さっている方々のほとんどが、家族に褒められてうれしかった話をしてくれます。
私もそれを聞くだけで、「教室を続けていてよかった」と思います。ですから、フラワーアレンジメントの先生だから、花のことばかり考え、生徒さんに花のことだけしゃべってるだけでは、続かないということなんですよね。
そこに気付くのに、だいぶ時間は、かかっていますが、もし、これから教室を運営しようとお考えの方、今、教室運営で悩まれている方、花の知識は、ほんの少しで大丈夫なんですよ。肩の力を抜いて、人としてのおしゃべりを楽しむ時間に変えた方が上手くいく場合があります。
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